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2006-01-07

医療への影響も無視すると明言--PLC研究会

毎日驚きの事実を見つけていますが,PLC研究会最終回の配付資料を見て,またまた,ビックリ。

資料12-2の8ページですが,構成員からの意見「人命に関わる業務からのコメントには真摯に耳を傾け,その不安を払拭することが必要である。コメント番号(#350,#351,#352)に対して“参考として承ります”は,あまりにも冷淡。人命に毎日直面している業務を無視するような許容値案とは,いったい誰のためのものなのだろうかという疑問を持つ。」に対する研究会の見解に「ご指摘の意見は、高速電力線搬送通信設備と医用機器の共存に関するものですが、本研究会は、高速電力線搬送通信と無線利用との共存について検討を行うためのもので、構成員もこの検討内容に応じたものとなっており、高速電力線搬送通信と他の電気機器との共存について検討を行うものではありません。」と対応。

現在の日本の社会では,カネを優先する風潮が強まり,結果として人命さえも軽視されるようになってきた。いくら医療関係者が研究会構成員になっていない(敢えて選出しなかったこともよく分かったが)とは言え,国民の意見を広く聞くためのパブリックコメントで提出された医療関係者の懸念をこういう風にバッサリ切り捨てるとは,驚きを越えて空恐ろしさを感じてしまう。

この対応を総務省が主導したのか,あるいは,座長が主導したのかは分からないが,いずれにしても「国民の生命を守る」義務がある行政が下す決定にはあるまじきもの。人命よりもPLC如きを重要視するような国には将来はないと思う。

PLCに代替するものはいくらでもあるが,命に替わるものは用意できないのだ。

posted at 14:46:51 on 2006-01-07 by ohishi -

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