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2006-02-01

BPL--招かれざる客

米国の記事の邦訳なのですが,BPL(PLC)に関する部分がなかなか面白いので紹介します。
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他の通信サービスがすでに占有しているスペクトラム空間に割り込むどの技術も、ユーザーの間に混乱を招く。その一例がBPLだ。一般には歓迎すべき客として受け入れられている短距離のワイヤレスUWB(超広帯域)とは違い、BPLは中距離の技術であり、批評家は BPLの主な欠点が、信号をその本来の送電線に閉じ込めておけないことだと指摘している。BPLの特徴は、ほぼいたるところにある交流電力配線を使用することである。しかし残念ながら、その電力配線がBPLの破滅をもたらしている可能性がある。
 送電線は50Hzまたは60Hzで交流電流を運ぶよう設計されおり、BPLが使用する高周波数の信号を送るようには設計されていない。そのような送電線を信号が流れれば、その周波数は空中に放出され、様々なワイヤレス通信に割り込む極間となり、無数の問題を招く可能性がある。
 ここ30年くらいの間に送電線を使った様々な形態の通信が出現したが、成功したものはほとんどない。数年ごとに誰かがこのアイディアを持ち出し、より高速のデータレートを約束するが、実世界の条件に直面しては失敗するということを繰り返している。決まって問題となるのがデータ送信の信頼性の低さである。一定ではない電流負荷により常に変化する高周波数特性を送電線では制御できないからだ。大手企業―最近ではGoogle―がBPLに巨額の投資を行ったが、送電線通信は「未来の技術?永遠に」というスローガンを掲げるべきだという皮肉の声も聞かれる。
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本来この記事は,別の招かれざる客であるUWBに関するものなので,UWBに関する部分もご覧下さい。

posted at 01:10:48 on 2006-02-01 by ohishi -

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