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2006-02-10

偽装に手を染める新聞社

コンセントにつなぐだけ 高速ネット実用化実験(産経新聞社?goo)、「屋内に新たに光ファイバーなどを引き込む工事は不要」は誤解を招く表現に留まるかもしれませんが、「総務省の研究会などで検討した結果、(中略)現在、パソコン利用時に漏れる電波レベルに抑える?といった条件が示されている」という部分は完全に、いま流行りの「偽装」ですね。

研究会の報告書の内容は「パソコンが電話線(モデム)やLANケーブルに流すコモンモード電流と同じ許容値とする」です。2005-12-22に指摘したとおり、負荷も含め平衡が考慮されている電話線やLANの許容値と同じコモンモード電流を、平衡がまったく考慮されていない、さらに言えば片切り電灯スイッチ、三路スイッチ、電気カーペットなど意図的に不平衡とされた配線や負荷から構成されている電力線に流せば洩れまくるのが当然。「パソコン利用時に漏れる電波レベルに抑え」られるはずがありません。

「総務省の研究会など」と表現をぼかして責任の所在を不明にしているのが悪質千万。表現の自由は尊重しますが、嘘つきは泥棒の始まりですぜ。

posted at 23:40:01 on 2006-02-10 by jr9mfk -

コメント

ohishi さんによるコメント

多くの記者には技術に関する知識が皆無ですから,言われたままに報道するのでしょう。ろくな勉強もしていないし。産経新聞に限った話ではありませんよ。無知は犯罪の始まり,ってとこですかね。
2006-02-11 12:00:20

jr9mfk さんによるコメント

意見が対立している問題について、ろくな勉強もせず片方の見方だけしか聞かずに記事を書くのは記者失格です。そんな記事を平気で載せる新聞社も然り。
2006-02-11 18:33:57
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