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2006-06-05

速報:PLC許容値は研究会値より10dBダウン(15-30MHz)

 本日開催されたCISPR委員会において,前回の委員会で座長が提案した許容値が情通審分科会への答申案として承認されました。
 懸念派はさらに厳しくするよう要求,推進派は研究会値を主張し,激しいやりとりがありました。座長提案では最良10Mbps,最悪0Mbpsという発言も推進派からありました。しかし,座長の「実測してみたら環境雑音より10-15dB高かった。厳しい規制値を定めることはしたくないが,電波環境維持の観点からは厳しくするしかない。無線は保護されなければならない。」,「2週間待っていたがメーカー側が持っているであろうデータが提出されなかったのだから仕方がない。」発言で推進派は黙り込んだ。
 さらには「この許容値を満たす製品を出すかどうかは各メーカの判断。できなればやめればよい。」とも。技術的面から製品化できるかどうかよりも,企業としては市場での競争力を考慮して製品にするかどうかを緊急に検討するものと思われます。

 マスコミも2社ほど来ていたようなので,今夜か明日にも記事がアップされるでしょう。
<報道>
日経新聞:電力線通信、今秋の実用化厳しく? 技術基準案に「難題」
電気新聞:高速PLC、今秋にも解禁へ?情通審分科会、電流規制値を厳格化
IT Pro: 電力線通信の規制値は異例の見直し,速度は50%低下の懸念も

posted at 19:10:38 on 2006-06-05 by ohishi -

コメント

かぜ さんによるコメント

環境雑音から10?15dB高いと測定されたのに、何で?10dBなのでしょうか?こういった数字が出たら普通は?20dBとするのが常識なのではないでしょうか。情報通信審議会に、そして電波監理審議会、さらには秋の国会に向けて、さらに追求してゆかなければなりません。
2006-06-05 23:47:25

jr9mfk さんによるコメント

山根記者、「いったんは確定した規制値がくつがえる」って、別に確定したことなぞないと思うのだけど。

今後も情報通信審議会技術分科会、電波監理審議会と続き、特に後者の際はパブリックコメント招請や意見聴取もあります。実際、諮問した省令案が答申を受けて修正された事例もあり、今後とも目を離せません(と、結果としてIT Proへの注目を継続させるコメント)。
2006-06-06 23:49:34

かぜ さんによるコメント

JARLの報告です。論旨は同じです。
http://www.jarl.or.jp/Japan...
やはり10dBマイナスではフロアノイズのレベルにはならないようです。推進派が泣こうが喚こうが、共存値としてはあと10dB以上の低減が必要でしょう。それからローバンドの問題があります。ローバンドは特に混雑していますからスペアナで見ても何を計っているのか分かりません。当然、ノイズレベルも分かりません。これは実際に受信機で確認する以外にありません。
2006-06-07 01:34:56
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