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2007-09-22

環境雑音を30dB超過するPLCノイズを報告

電子情報通信学会 環境電磁工学研究会(EMCJ)が9月21日に開催されました。

同研究会において,市販されているPLCアダプタ5種類を用いた,漏洩電界強度,屋内配線を流れるコモンモード電流,屋内配線のLCLの実測結果が報告されました。測定に用いたのは,HD-PLC方式,UPA方式(2種類),HomePlug 1.0Turbo,HomePlug AV 1.0に準拠し,総務省により型式指定が告示されて市販されている製品です。

報告結果のまとめは以下のようになっています。

(1) コモンモード電流が許容値を満たしていても漏洩電界は周囲雑音を30dB以上超えることがある

(2) コモンモード電流と漏洩電界の間には因果関係は認められない

(3) コンセントのLCLが高くてもコモンモード電流が許容値を15dB以上超えることがある

(4) LCLと漏洩電界の間には因果関係は認められない

(5) モデム出力のコモンモード電流を20dB以上超えるコモンモード電流が屋内配線に流れることがある

(6) 技術基準が前提とした15MHz以下の周囲雑音の値は少なくとも10dB過大である可能性が高い

この報告の続きは,10月に仙台で開催される同研究会で報告される予定です。


posted at 00:07:41 on 2007-09-22 by ohishi -

コメント

jr9mfk さんによるコメント

来月は杉浦センセの地元だというのに、東北大学の発表は名誉教授の記念講演しかないのですね。

それとも、もうPLCの議論には懲りたのかな。杉浦センセが懲りても無茶な仮定に基づく技術基準は生きているわけで、何とかしなければならないことに違いはないのですが。
2007-09-23 13:32:29

東北大縁の者ですが さんによるコメント

杉浦先生は既に東北大学を退官されました。
今の所属は存じ上げませんが、在学中からNICTのディレクタを兼務されていたので、そちらに籍があるのではないでしょうか?
2007-09-26 21:17:39
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