HF-PLC Watching Site

2006-10-07

漏洩電界低減技術のための実験は,30分に1回

三菱マテリアルとロジテックが共同で実施している漏洩電界低減技術のための実験(と称するデモ)ブースに行ってきました。

測定用のアンテナも測定器も見えず,モデムを展示している場所をぐるりと回ってみましたが何も見えない状態でした。
三菱マテリアルブース

三菱マテリアルブースの表と裏


説明員にそれとなくいくつか質問をしてみたら,以下の内容を聞くことができました。
(以下,マは三菱マテリアル社)

マ:実験局の免許をもらわないとモデムを動作させることができない。
私:高周波利用設備は無線局ではないから,実験局ではないのでは?
マ:実験局なんです。
私:許可証には漏洩電界低減実験のための許可と書いてある。実験や漏洩電界の測定をしているのか?
マ:している。
私:測定器が見えないが?
マ:ブースの後ろ(隣のブースとの境界を意味していた)の部屋の中にループアンテナとスペアナが置いてある。データは30分おきに取っている。
私:電力線の長さが2m程度だから,電力線がアンテナとして働く効率は悪いだろうから,この構成だとほとんど漏れないのではないか?
マ:モデムオフの時とオンの時を較べると,周囲のノイズに埋もれてPLCからの漏洩が見えない。
私:それでは漏洩電界低減実験の意味がないのでは?
マ:・・・・

朝から晩まで同じモデムを同じ構成のままにして行う測定なんて!しかもそれを5日間も!漏洩電界低減技術の効果を検証するためには漏洩電界低減技術を入れたモデム,入れないモデムの比較実験をしなければならないのは,常識以前の基本中の基本。

三菱マテリアル社のホームページに当初書かれていたように,CEATECでの展示はデモが目的ですから,データを取るのはアリバイ作りという目的しかないということです。

そういえば,関東総合通信局と書かれたVisitor Passをぶら下げた方が同社ブースの周囲を歩いていましたが,測定器が見あたらないし測定しているようにも見えないことを確認していたのでしょうかね?



posted at 01:31:47 on 2006-10-07 by ohishi -

コメント

しつこいようですが。 さんによるコメント

企業倫理はなくなったのでございますね。薬害事犯の再燃です。そして、誰も責任を取らないんでしょうね。
2006-10-07 04:07:40

預言者 さんによるコメント

この地では米国のハイパワーCB無線機を自動車につけて”送信できる状態”にしてあれば役人に告発される。しかし、企業が目的詐称して免許を取得し人が多数集まる公の場所で違法電波をばらまいても何のお咎めも無し。もの凄い電波行政のゆがみだ。社保庁のように末端まで捻じ曲がった論理で対処するよう指導がされているのかもしれないが、この事案は後々大きくなる。公僕よ、吊るし上げられてテレビに出て泣いてわび、職を失い後悔する前に自分の家族を思い出せ。役人は自らがあるべき立場に立ち戻って仕事をすべきだろう。
2006-10-07 10:21:15
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